make no statement

音楽や映画、本などの感想や、日々思うことなどをゆるく。

サウダージ

ジョアン・ジルベルト(JJ)来日 東京公演に関するレポート』

と、タイトルを書いてキーを叩く手を休める。
先日送別会時にそっと分けてもらったモエエシャンドンのボトルを開け、グラスに注ぐ。
デスクに戻ってさらに進める。

今日、東京国際フォーラム2階席から小さく、しかし大きくその存在感を示したジョアン・ジルベルトを思う。

ギター一本で現れ、ちょこんと椅子に座りMCもなく朴訥に歌い出す。「ボサノバという自分で発見した気持ちよい音楽で遊んでいる子供」という印象を受けた。

と、ここで黄金色に輝く、シャンペーンを一口。

日本人には感じ得ない故郷を想う複雑な気持ち、つまり"サウダージ"を、飄々とした歌声に乗せて聴衆へ伝える。哀愁と希望と歓喜を並存させたそのメロディはほぼ満員の会場を包み、そして気持ち良い静寂を作り出した。

最後には、ちょこんと立って、ペコリと頭を下げステージを去っていくJJ。
その様は大滝秀治氏のようだった・・・

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なんつって、実際には眠くて眠くて、半分くらい寝てしまったのが、最高に悔やまれる。いやいや寝るのに最適な空間と音楽だったので・・・。ちなみに45分くらい遅れての開演でした。「都合により開演時間が遅れております」ってアナウンスが入った時、『またか・・』という笑いが生まれたのが印象的。ちなみに退場時に高野寛氏、BOOMの宮沢氏を見ました。