make no statement

音楽や映画、本などの感想や、日々思うことなどをゆるく。

クニモンド瀧口「2019 City Music Tokyo FW」

2000年代以降のシティポップの潮流は、流線形から始まった。といっても過言ではないほど、流線形というユニットは現在のポップシーンで重要な立ち位置にあると思う(しかも再始動するとかしないとか)。僕は、2000年代半ばくらいに流線形Tシャツを購入して、そのTシャツは夏になると度々着用する。誰にも気付かれないけど。

で、その流線形の中心人物はクニモンド瀧口氏。選曲家やDJ、文筆家(現在は男性ファッション誌「UOMO」でコラムを連載)としても活躍されている瀧口氏がApple Musicでプレイリストを公開した。

佐藤博からスタートし、iri、さとうもか、GUIRO松本伊代中原めいこ、キャロル&チューズデイのOST一十三十一……など新旧折りませながら、最後は坂本龍一&カクトウギセッションで締めるというプレイリストで、最高に耳触りが良い。

その中でも白眉は、ジャパニーズソウルのど定番「頰に夜の灯」(吉田美奈子)に続く、「STARS」(中島美嘉)だと思う。冨田ラボによる煌びやかでゴージャスな編曲が最高。

しばらくはこのプレイリストをずっとリピートで聴いていたいと思う。 

Madison McFerrin

僕は主にApple Musicを使って音楽を聴いている。Apple Musicでは、毎週日曜日に「For You」ページから、僕の好きそうなテイストに合わせた「Chill Mix」が作成されるんだけど、それを聴くのが毎週末の楽しみになっている。さらに、そこから全く新しいアーティストを知ることも多分にある。

で、今日はそんなアーティストの一人、Madison McFerrinの楽曲を貼ってみた。僕の好きなメロウなソウル/R&Bテイストで、まだシングルしか配信されていないようなんだけど、ハズレがない。そして、これまた素晴らしい楽曲を生み出しているキーボーディストのTaylor McFerrinの妹らしい。つまり、ジャズシンガーであるRobert McFerrinの娘でもあるということだ。

 

台湾のG.RINA

YouTubeSpotifyApple Musicなど、デジタルなリスニングスタイルが一般化することで、まさに「音楽に国境がない」状態が加速している。

ここ最近は、日本の80年代シティポップが海外で発掘され、そのフォロワーが出てきているけど、その代表的な曲といえば山下達郎の手によって生み出された竹内まりや「Plastic Love」に相違ないだろう。

そんな「Plastic Love」のカバーは雨後の筍のように出てきているが、ここで紹介したのが台湾のシンガーである9m88のカバー。

スタジオセットやファッションなども80年代に寄せている手に入れようで、さらに柔らかな歌声が魅力。ちなみに9m88は「ジョウエムバーバー」と読むらしい。

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そんな9m88の他の曲も非常に魅力的で、90年代のR&BテイストやまるでG.RINAのような雰囲気のファンクチューンもあって、とても面白い。アルバムも通して聴くと非常にウェルメイドだし、今後も台湾だけでなく他の国々でも注目されていくシンガーになっていくと思う。

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↓これはG.RINAさん。

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ビル・エヴァンス「From Left to Right」

2019年の秋というのは、台風が猛威がふるい、首都圏でも甚大な被害が出た。全てをなぎ倒しそうな風と、バチバチと強い音を立てて降る重い雨。自然の前で人間はこんなにも無力なのか、ということを改めて知ることになった。

 

そして、今日も雨が降っている。そんな鈍い雨雲が立ち込める秋に聴いているのが、ビル・エヴァンスの「From Left to Right」。クールなテンションで佇む楽曲たちが、この季節や天気にとてもマッチしている。

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Chillhop Records

今年、じわじわとムーブメントになったローファイヒップホップ。その火付け役となったレーベルの一つが、オランダを拠点とする「Chillhop Records」だ。

どうやらこのレーベルは季節毎に所属アーティストのサンプラー的なミックスを出しているらしくて、YouTubeのリンクの貼ったのが「Fall 2019」。

つまり、2019年秋バージョンということで、このゆらゆらしたアニメの色味も秋っぽいし、もちろん音もいい。仕事用BGMとして、かなり重宝している。

 

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ひとりキャンプで食って寝る

昔から割とテレビドラマ観るのが好きで、番組改編期には少し胸を躍らせてしまう。2019年10月期は割と観たいものがてんこ盛りな状態で、藪から棒に観ているのだが、ふとあんまり前情報なく、三浦貴大夏帆主演の「ひとりキャンプで食って寝る」を流し見程度にチェックしてみたら、作り手のきめ細かさを感じた。

エンドロールを注意してみていると、冨永昌敬監督作品ということを知る。意外。というのも、僕の中で冨永作品というと「亀虫」だから。そして今、wikiを読んで改めて「南瓜とマヨネーズ」も冨永作品ということを知る。意外。

いやいや、話逸れましたが、そうそう「ひとりキャンプで食って寝る」。エンディングで流れたYogee New Wavesの新曲「to the moon」がやけに良くてここ最近、ずっとリピートしている。

ちなみに、「ひとりキャンプで食って寝る」は三浦貴大夏帆が回ごとに主役を張るスタイル。でも、最終回あたりには三浦貴大夏帆が競演する、みたいな仕掛けがありそうな気がするなあ。

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広島カープの新監督に佐々岡真司。野球選手のキャリアって?

幼少期に約2年、広島市の牛田というエリアに住んでいて、何回か当時の市民球場で野球観戦をした。という原体験があるので、以来ずっと広島カープを応援している。

ここ数年は面白いくらいに勝ってくれて、夢みたいなシーズンだったけど、今年は浮き沈みが激して、結局セ・リーグ4位という結果になった。そして、緒方孝市監督は辞任。ーー「誰が次期監督か?」と騒がれて、黒田・新井・金本・達川なんていろんなカープ出身者の名前が挙がったけど、結局、以下の記事のように佐々岡真司に落ち着いた。

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佐々岡新監督の年齢は、52歳。緒方孝市前監督よりも1学年上だったと記憶している。そして佐々岡新監督の経歴を振り返ってみると、2007年に引退し、その後は野球解説者として活躍し、2014年、広島の二軍投手コーチに就任した。

……野球選手のキャリアについていつも思うんだけど、監督になる人たちって比較的「引退して解説者になる」というパターンが多いように思う。

これって、王道のキャリアパターンで慣例なのかもしれないけど、解説者はあくまで解説者で勝負の現場にはいない。

やはり現役引退後にすぐに指導者になり、指導者としての経験を積んで40代前半くらいには監督になるというパターンがもっと増えた方がいいのでは、と。いつまでも慣例に則っていたら、日本野球全体のパワーが下がってしまうようにも感じる。