make no statement

音楽や映画、本などの感想や、日々思うことなどをゆるく。

渋谷で見た「魔球」。



●五輪予選試合・初戦で、野球の日本代表チームはコールドの圧勝だったという。 ピッチャーが球を投げる。バッターがその球を打つ。野球というスポーツは、言ってみれば簡単なものかもしれないが、ピッチャーがどんな球種で投げてくるかも分からないし、バットに球を当てるというのは至極難しい芸当かもしれない。

さて、先日、とある用事のため渋谷をひとり歩いていた。渋谷というのはたいへん危険な街であり、至る所にラッセンの画を売りつけようとする女子がいたりする。あんなに売っていたら、一家に一枚@ラッセンとなるはずだが、そうでないのは都市伝説の一種かもしれない。わたくしにおいても、中学・高校と渋谷は危険な街ゆえ厳重な警戒をしながら歩いていたものである。そんな思いにひたっていると、目の前から地味目なジャンバーを着た、人の良さそうなおじさんが歩いてきた。渋谷は久しぶりなのかな。それともギャルに見とれていたのかな。 キョロキョロとよそ見をしながら歩いている。歩みを、一歩、また一歩と進めていく…。

……ゴンッ!

おじさん、ガードレールの端に、股間を直撃させていた。思わずわたくし、胸中で「ストライクッ!!」と叫んだのは言うまでもない。球種は不明だが、魔球の一種だったようで、わたくしの頬を、だいぶゆるませた次第。

師走。
乾いた風。
公園通り。
日暮れ前。

街は危険でいっぱいだ。