make no statement

音楽や映画、本などの感想や、日々思うことなどをゆるく。

GW



フリーランスと言えば聞こえはいいが、ただの自営業者にとってみると、GWのある5月は営業日が少ない月とも言える。GW中はクライアントからの連絡もほぼなくおだやかで凪のようだが、GW明けからは頑張らないといけない。すでに予定も埋まり気味だ。

全然脈略はないが、Win95発売がネット元年と捉えると、ネットが一般に普及して23年になる。そんな時間が過ぎると、懐古趣味がムクムクの脳内に立ち込める。昔は掲示板とかあったなあとか。さまざまにSNSも出てきたけど、やっぱり日本人にとって一番フィットするのはmixiだったんじゃないか、なんて思う。どこでmixiは間違えたのか。足を踏み外したのか。これ、大いに検証するテーマかなと。

ネットの世界では、「PDCA」を回すというよりも「PD」が大事、スピードが大事。そんな世界だけど、そろそろ本格的な「C」をしてもいいんじゃないかなあ。ネット版「失敗の本質」的な書籍があったら面白くてつい読んでしまいそうだ。(すでにあるかもだけど笑) 

BD



また一つ年を重ねた。

自分で自分を肯定しないでどうする。という気分で、セルフモチベーションさせているが、その気力がいつまで続くか分からない、という恐怖で、たまに痺れる。特に年齢を重ねるとその恐怖が二ヤーとした表情で、この頭の片隅にあらわれるのだ。何かの拍子で、それが頭を占領したら、ホント何もかも終わりである。

それに打ち勝つために、映画・音楽・本などでインプットを増やそうとしているが、新しいものに手が出にくくなっている。時間的にもなかなか難しい。時間は万人に等しい。だが、その資源の使い方が下手だし、悩ましい。 

映画「怒り」



シネコンのレイトショーにて、『怒り』鑑賞。21:20〜の回。前評判も高かったし、吉田修一原作×李相日監督の組み合わせは『悪人』以来だし、これは見なきゃと。

とにかく濃密で、役者陣の演技の熱量が高い作品だった。宮崎あおいはほぼノーメイクでやりきっているし、妻夫木聡綾野剛広瀬すずもまさに体を張っている。特に珠玉だったのが、物語上のキーマンでもある沖縄の高校生を演じた佐久本宝。高校生の男の子特有の青臭さを見事に体現していた。
また、『怒り』は、3つの異なるエピソード+ピエール瀧三浦貴大の刑事が事件を追う、という体裁を取っていて、それが見事に進行し、収斂されていく構成も流石だった。まさに濃密な人間ドラマ。

一つ、物言いがあるとすれば、冒頭の事件シーン。犯人を抽象的に描写していたが、誰か分かってしまった。犯人捜しは本質ではない、という話もあるが、やはりミステリー要素のある作品なので、そこはもっと違うアプローチがあったのでは、と少し思った次第。