日本のポップフィールドの「つぎ」をつくる人。
先日、ライジングサンで□□□(クチロロ)の三浦さんを観て、「日本のポップスの次をつくるのは、彼だ」と思った次第。もうすこし広げて言うと、00年代中〜後半は、三浦康嗣さん(□□□)、KREVAさん、中田ヤスタカさんの3人が日本のポップフィールドを押し上げるキーマンなのでは、と思う。
60〜70年代にかけては、はっぴいえんど周辺が日本語でのロックを血肉化し、それを各メンバーがポップスに昇華させた。そして70〜80年代にかけては、山下達郎、サザンオールスターズ、佐野元春がさらにそれを進め、80年代中〜後半には、久保田利伸や角松敏生がブラックコンテンポラリーや初期R&B、ヒップホップを日本に持ち込み、日本語ポップス化して成功をおさめた。90年前後はフリッパーズギターが、欧米の音楽的流行テイストをファッショナブルに日本語ポップス化した。90年代は、和製R&Bシンガーとして宇多田ヒカルがアイコン化したのみで、日本のポップスはそれぞれのフィールドに細分化され、発展はしていかなかったように思う。そうした中、迎えた00年代は、はたしてヒップホップの時代であった。そのヒップホップがカジュアルにポップスと融合する。そのキーマンが三浦さんとKREVAさんであると思う。一方、90年代の「シーンの細分化」によってテクノ・ハウスシーンが地下にもぐりこみ、それがポップスとして表出したのが、中田さんのつくりだす音だと思う。
とかく、三浦さんは、ステージで鍵盤を弾き語り、ときにはマイクを握り、ラップを披露する。このジャンルを軽やかに飛び越えるカジュアルさが痛快である。
↑クチロロさんの初期PV。ディレクターは「ワラッテイイトモ」で話題になったKKさん。この曲が入った1stはポップス〜音響〜アブストラクトなどさまざまなジャンルの音が入っている。
↑クチロロさん中期のポップスチューン。
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