make no statement

音楽や映画、本などの感想や、日々思うことなどをゆるく。

トップシークレット(最高機密)



過去回帰。
あるポイントを境に、緩やかに過去への回帰が始まっていく。30が十分すぎるほどに視野に入ってきたこの年齢が、その「ポイント」なのか、なんて思ったりしている昨今。
昔は「こっぱずかしい」なんてことをストレートに表現できるようになった。その「こっぱずかしさ」の素が、過去にある。それを腫れ物のように接するのではなく、愛撫する。良い意味で言えば、そんな余裕が出てきた。悪い意味で言えば、羞恥心が無くなってきた、なんて風に言えるのか。

さて、そんな心境の中で、ピチカート・ファイヴ『女王陛下のピチカート・ファイヴ』(1989年)を聴き入っている。中でも、田島貴男がボーカルを取る「トップ・シークレット」がお気に入りである。当時の「小洒落」感が漂っているだろう、トラックはアシッドハウスの影響が見え隠れしなくもないが、適度な「バブルなムード」も今の世相と合っていて、おもしろい。