make no statement

音楽や映画、本などの感想や、日々思うことなどをゆるく。

投下されたものは…




テレビ朝日 『山田太一ドラマスペシャ終りに見た街』 http://www.tv-asahi.co.jp/owari/

昼下がりに暇を見つけて、ずっと見られないでいた『終りに見た街』をテレビの前に正座して鑑賞。中井貴一演じる主人公のファミリー+柳沢慎吾父子が昭和19年に謎の時間移動をしてしまうという設定。最初は、中井+柳沢の過剰な演技が少し「エッ」と思わせたが、次第に山田太一独特の台詞回し(「○○は…という」等)や戦時中のサヴァイブ描写(柳沢の口八丁)に飲まれてゆく。佐々木すみ江の出演や、子役の名前が「実」あたりに、『ふぞろいの林檎たち』愛好家をニヤっとさせる場面もあった。
そしてエンディング。
見事なまでにグロテスクな、「猿の惑星」的な締め方で警鐘を鳴らしまくり、視聴者を突き放した展開に鳥肌が立った。テレビではなく映画というフォーマットで観たかったな。


おそらくDVD化されると思うので、見逃した方は是非。