気の良い三人組
7月に池上本門寺で観たライブが印象的で、新作を聴きたいなぁとぼやぼや思っていた。で、先日借りたこの一作。little creatures「night people」。
little creaturesといえば、今となっては小首をかしげてしまいそうだが、「イカ天」に出場したことがデビューのきっかけだった。それ以来、確か今年で15周年。長いキャリアの中で、派手さないが着実にキャリアの積んできた感がある。最近ではメンバー個々のユニットやプロデュースワーク、スタジオミュージシャン的な活動も増え、UAや畠山美由紀など、クオリティの高い作品を世に送り出している。
そこで「night people」。ジャジーでブルージー、秋の夜に打ってつけの音楽集といった印象。やはり派手さはないが、渋みがある。音数も少ないが、濃い。心にしっとりと入ってくる。ここらへんがベテランの成せる業か。緊迫感のあるスタジオで収録されたのではなく、余裕の中で作られてた作品。そんな気がする。
音楽性は違うが、デビューの時代や、その立ち位置から、フリッパーズやフィッシュマンズと並列されるlittle cretures。もしアイドル性、ポップスター性を持ったメンバーがいればもっと違う道を歩んでいたかもしれない。