make no statement

音楽や映画、本などの感想や、日々思うことなどをゆるく。

すれ違う人々


その昔、93年に放送していた『if もしも』というドラマがあった。フジテレビ系列で、確か毎週木曜20時からのオンエアだったように思う。『世にも奇妙な物語』の後枠だ。このドラマは一話完結で、テーマが"もしあの時、あの選択をしていれば・・・"というもの。つまり、主人公の人生の分岐点で、或いはもう一つの選択していればその後どうなったのか、を描く少し実験的なドラマだった。このドラマで著名なのが、岩井俊二打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』。
さて、このドラマのように人生ってものはちょっとした些細な決断であらぬ方向に行ってしまうものだと、僕は思っている。例えば大学入試。「受験日同じだけど、う〜ん、こっちの大学、学風あんまり好きじゃないけど、テスト簡単そうだし」といった安易な理由で受験。そして合格。貴重な4年間を気乗りしないまま過ごしたりする。でも例えば、試験時に隣の受験生が落ち着きがなくて絶えず貧乏ゆすりしてて集中できなかったら?その年、驚異的なインフルエンザの流行があったら?
・・・考え出したらキリがないが、自分の下した決断と、偶然の連続の上に、自分の存在があるのだと子供の時からずうっと思っていた。
人と人の出会いも、決断と偶然のアンサンブルが続いているのだと思う。