make no statement

音楽や映画、本などの感想や、日々思うことなどをゆるく。

ねずみ


●深夜。なんだか気配というか物音がした気がして、目を覚ます。枕元に置いたiPodを見ると、時間は三時。完全に世間は沈黙し、深くて重い夜に、何らかの気配。はっきり言って、洒落にならない。冷蔵庫のブーンという音が、やけに大きく聞こえて、うるさい。風に揺られる葉の音も、うるさい。そしてなんだかうすら寒い。また何かの音がする。空気が動く雰囲気がある。完全に空き巣だ、と思った。財布の中に珍しく三万も入っている。ついてないなあ、と考える。財布盗られたらカード止めたりしないといけないし…、その対応してたら明日の午前中は仕事もできない。午前休にしようか、なんてことも頭もよぎる。そうそう、よく考えれば空き巣に入られた友達が二人はいる。他人事じゃない。今、そこにある危機。空き巣と戦(いくさ)するか。…やだ。怖いし。あ、トイレ行きたくなってきた。膀胱が、重い。うーん…。やっぱ怖いし、面倒だし。どうしようどうしよう…。と考えているうち、いつの間にか、寝てた…。

そして、ストーリーは夢の中に続く。夢では、その「気配」の正体が、実は父親で、なぜか僕の住むマンションを深夜、修繕していた、という謎のオチに…。

六時。目が覚めて、財布を見ると三万がしっかりある。まったくもって無事。相当ホッとした。改めて、防犯対策はしておこうと思った次第。