make no statement

音楽や映画、本などの感想や、日々思うことなどをゆるく。

「僕は、ヒーローでありたい」。



先日、「僕の小規模な失敗」(福満しげゆき)の読了記を書いたときに思った"ヒーロー症候群"の話を突っ込んで考えてみたいと思う。
この言葉、"ヒーロー症候群"が一般的な言葉かどうか、正直知らないが、「僕はヒーローである」「私はヒロインである」、という幻覚が、この現代日本を読み解くキーワードになるのでは?と思った次第なのである。
何だが社会学者みたいだが、このことを今日はずっーと考えていた。
要は、「自分は夢をかなえてヒーローになれる」という想いを捨てきれなく、オトナなんだかコドモなんだかよく分からない=「心はコドモで体はオトナ」という人種が、20代30代のほとんどではないか?と思うのだ。ちょっと昔はやった「アダルトチルドレン」とか「ピーターパン症候群」とかに近いと思うのだけど。
しかしそれらと決定的に違うのは、「何か世の中を変える、ちょっとデカいこと」が出来るんじゃないか、という根拠のない自信がある、という点だ。
通信が高速化し、情報量が極端に増えた現代では、「有名人」の牌が増えた。友達に話しかければ、すぐに「あの有名人」に話が行き着く。
ひょっとしたら何か出来るかもしれない、有名になれるかもしれない、一旗挙げられるかもしれない、こんな想いはそんなところから出てきているのかな……。