make no statement

音楽や映画、本などの感想や、日々思うことなどをゆるく。

エロテープ狂騒曲



空き地、公園、河原・・・
これらのスポットに共通するものと言えば・・・それは「ボロボロになった性の教科書」こと使用済みエロ本の「姥捨山」である。昔、男の子は、ここでエロを拾い、エロを習得していったと言っても過言ではないだろう。
さて。現代は一世帯にパソコン一台の時代である。今やエロが眠っている場所は、ネット上だ。ここに日々蓄積されていくエロアーカイブ。これをダウンロードし、無料で愉しむ男の子は多いだろう。
インターネットにDVD。エロメディアも軽くなった。

僕が中学生の時、一つの事件が起きた。
ある休日、友人と駅で待ち合わせ、何をするでもなくプラプラしていた。そしてバス停のベンチになにやら置いてあるのを発見。拾ってみるとそれはカセットテープであった。友人の一人がたまたま持っていたウォークマン。これでそのテープを再生すると・・・チープなテクノサウンドにのせた女の喘ぎ声が耳をつんざく。
それを回し聞きした僕ら。下半身はギンギン。膨張が止められない状態である。
そして僕らはうっすらとこう考えていた・・・、「このテープは何かヤバイ。持ってたら悪い人にからまれるんじゃないかッ!?」と。
恍惚を呼ぶはずのエロテープが、いつしか僕らの負荷となった。禁忌すべきものとなった。
それから、このエロテープに対して、まさかの「なすりつけあい」。「お前欲しがってたんだから、お前どうにかしろよ!」「欲しかねーよ!お前こそ持って帰れよ」。そんなやり取りが続いて、出した結論。
元の場所に戻す。
そうして、僕らのしょぼいスタンドバイミーは幕を閉じた。