日比谷にて

夏休みに入ってから、仕事のことをあまり考えなくて良いので、
物事をよく観察することができます。

道を歩いていると、多くの人に出会いますが、
本当に色々な人がおります。

例えば、
作業現場の中年男性。

彼は交通整理用の指示棒を持っていたのですが、
ふと良く見るとすごく変な動き。
えっ、よくよく観察してみると、剣のさばきのそれでした。

しかもサマになっておりました。

目を合わさないように、観察してしまいました。

唐突ですが、私、「城の崎にて」にて短編が好きなのです。
物語としては、主人公が死にそうな目にあって、
その療養先で、小動物の死を目の当たりにする、というだけの
内容なのですが、その無常観がとてつもなく良い。

人間弱ったりとか、年老いたりとか、そうなってくると
無常観が出てくるのでしょうか、その現場の中年男性の
剣さばきに無常観を感じました。

心の目で見てたわ...